パイロットのボトルインク「色彩雫」は、美しい発色と扱いやすさで定番。とはいえ種類が多く、最初の一本や買い足しで迷いがち。この記事では、“いま選ばれている色”を系統別に整理し、仕事・手帳・ギフトの目的別に候補を絞り込みます。読みやすさ・乾き・紙との相性といった実用基準で、失敗しない一本へ。
目次
色彩雫の人気色TOP10【2025】
王道3本（まず迷ったら）
1. 深海（しんかい / shin-kai）
落ち着きのある濃紺。ビジネス文書でも浮かず、ノートでも読みやすい視認性（＝パッと読み取りやすさ）が魅力です。細字では締まった文字、太字では上品なシェーディング（＝濃淡の出方）が出て、一本で幅広く活躍します。
2. 月夜（つきよ / tsuki-yo）
青にわずかに緑を含む深い夜空の色。落ち着きと個性のバランスがよく、本文にも見出しにも使いやすい万能型。落ち着いた雰囲気を保ちつつ、ページにほんの少しだけ色気を足したい人に。
3. 紺碧（こんぺき / kon-peki）
澄んだクリアブルー。会議メモの見出しやアイデア出しに向く明るさで、写真やSNSでも映えます。公的な場にはややカジュアルですが、手帳運用には最高の快活さ。
4位〜10位の注目色
4. 竹炭（たけすみ / take-sumi）
黒の中に柔らかさがある“手書きの黒”。サインや書類、日常のモノクロ運用に安心して使えます。ベタっとせず、文字の輪郭（エッジ＝線のくっきり度）がきれいに出やすいところも美点。
5. 山葡萄（やまぶどう / yama-budo）
華やかさと落ち着きが同居する赤紫。重要部分の強調や見出しの差し色（＝一部だけ色で目立たせる）に最適で、手帳ページにリズムが生まれます。
6. 朝顔（あさがお / asa-gao）
王道のロイヤルブルー。学習ノートや議事メモと相性がよく、長文でも読みやすい青。迷ったらこれを本文色に、という選び方もアリ。
7. 孔雀（くじゃく / ku-jaku）
青緑のニュアンスが楽しい人気色。見出し・タスクのカテゴリ分けに使うと視線誘導がスムーズ。太字ではシェーディングが豊かな表情を見せます。
8. 紫式部（むらさきしきぶ / murasaki-shikibu）
上品で気品のある紫。カードやメッセージ、ギフト同梱の一筆箋に映える一本です。趣味寄りの一本としても満足度が高い。
9. 松露（しょうろ / syo-ro）
深いグリーンで、落ち着きと個性の中間を突く色。ビジネス寄りのノートでも浮きにくく、緑系を試したい人の“入り口”に。
10. 紅葉（もみじ / momiji）
鮮やかな赤。チェック、TODO、締切などのアラートに向く視認性の高さが魅力。少量でもページが締まります。
用途で選ぶ｜ビジネス／手帳・日記／ギフト
同じ“人気色”でも、使う場面で最適解は変わります。ここでは、「読みやすさ」「乾き」「紙相性」を軸に、色彩雫の人気色を目的別に整理しました。
ビジネス向け：読みやすさ最優先
会議メモや共有資料では、第一に視認性が問われます。深海・月夜・竹炭は、蛍光灯の下でも文字が沈まず、長文の可読性が高い定番。細字の万年筆×上質コピー用紙の組み合わせなら、にじみ（線の横広がり）も抑えやすく、手触れによる汚れも少なくなります。速く乾かしたい場合は、紙の吸収性と筆圧を調整すると効果的です。
手帳・日記：ページを整理し、気分も上げる
予定・タスク・メモを色で切り分けるなら、紺碧・朝顔・孔雀・松露が強い味方。本文は落ち着いた青系、見出しは明るい青や青緑、といった運用にするとページ全体の見通しが良くなります。太字ではシェーディングが出る紙を選ぶと、日記の雰囲気がぐっと豊かに。
ギフト：箱映え＋安心感のバランス
贈り物なら、誰にでも使いやすい竹炭・深海がまず外しません。趣味寄りの相手やメッセージカード用なら、華やかな紫式部・山葡萄が喜ばれます。便箋やメモ帳とセットにすると、開封してすぐ楽しめる実用ギフトに。
色で探す“人気色マップ”｜系統別の選びどころ
色選びに迷ったら、まずは色相の方向から。明度（＝明るさ）と彩度（＝鮮やかさ）の違いで印象は大きく変わります。
- ブルーブラック／ネイビー（深海・月夜）：落ち着いた印象。公的な場でも扱いやすく、長文でも疲れにくい。
- 青〜ターコイズ（紺碧・朝顔・孔雀）：ノートや手帳の整理に最適。カテゴリ色として使い分けると視線が流れます。
- グリーン（松露）：差別化しつつ落ち着きを保ちたいときに。
- レッド〜ボルドー（紅葉・山葡萄）：見出し・チェック・強調に。少量で効く色です。
- グレー／ブラック（竹炭）：万能のベースカラー。図や補助線の“影色”としても優秀。
比較でわかる：人気色の“実用指標”早見
※紙・ニブ・筆圧で結果は変わるため、下表はあくまで“傾向”です。
| 色名 | 系統 | 読みやすさ | 乾き | 裏抜け | 耐水 | シェーディング | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 深海 | 濃紺 | ◎ | 中 | 少 | 中 | 中 | ビジネス本文／ノート |
| 月夜 | 青緑寄り濃紺 | ◎ | 中 | 少 | 中 | 中〜強 | ノート本文／見出し |
| 紺碧 | 明るい青 | ○ | 中 | 中 | 弱〜中 | 中 | 見出し／手帳 |
| 竹炭 | 黒 | ◎ | 中 | 少 | 中 | 弱 | 書類／サイン |
| 山葡萄 | 赤紫 | ○ | 中 | 中 | 弱〜中 | 中 | 強調／見出し |
| 朝顔 | ロイヤルブルー | ○ | 中 | 中 | 弱 | 中 | 学習ノート |
| 孔雀 | 青緑 | ○ | 中 | 中 | 弱 | 強 | 手帳／日記 |
| 紫式部 | 紫 | ○ | 中 | 中 | 弱 | 中〜強 | ギフト／カード |
| 松露 | 深緑 | ○ | 中 | 少〜中 | 中 | 中 | ビジネス寄り差し色 |
| 紅葉 | 赤 | ○ | 中 | 中 | 弱 | 弱〜中 | チェック／見出し |
よくある質問（FAQ）
Q. 仕事で使える色は？
A. 読みやすさ重視なら深海・月夜・竹炭。会議室の照明や複写での見え方も安定しています。
Q. 手帳の色分け、何色から始めればいい？
A. 本文を濃紺（深海）、予定を明るい青（紺碧）、タスクを青緑（孔雀）の3色運用がわかりやすく、ページが散らかりにくいです。
Q. 裏抜けを減らすコツは？
A. 坪量が高めの紙を選び、同じ箇所を何度もなぞらないこと。細字ニブ＋軽めの筆圧も有効です。
Q. 万年筆のメンテは難しい？
A. 基本は洗浄（＝水で内部を流す）だけ。長期不使用時はカートリッジ／コンバーターを外して乾かし、インク固着を防ぎましょう。
まとめ｜あなたの一本を
- まず用途（ビジネス／手帳／ギフト）を決める。
- 次に読みやすさ・乾きを優先し、色相は近い中から絞る。
- 最後に紙相性を自分のノートで確認。気に入れば、それが正解です。
おすすめは、濃紺の深海（本文用）＋明るい紺碧（見出し用）の2本。アクセントに孔雀や山葡萄を迎えると色の世界が一気に広がりますよ。
本記事は、一般的に“選ばれやすい”色の傾向や定番としての位置づけ、日常使いでの扱いやすさを総合して編集した目安です。販売データを厳密に集計したものではありません。紙の種類、ニブ、筆圧、書くスピード、室温・湿度などの条件で、発色・乾き・裏抜けの体感は大きく変わります。
