【手の大きさで選ぶ】ペリカン M400 vs M600|迷わず決めるサイズ比較

【手の大きさで選ぶ】ペリカン M400 vs M600|迷わず決めるサイズ比較

ペリカンの万年筆を語るとき、必ず名が挙がるのが「スーベレーン」シリーズだ。

緑縞の軸を思い浮かべる人も多いだろう。1950年代から続く定番であり、ドイツ・ペリカンを象徴する存在でもある。

その中でも、M400とM600はよく比較されるモデルだ。見た目はよく似ているが、実は「サイズ」と「手に合うかどうか」で大きな違いが生まれる。

M400はクラシックな寸法を受け継ぐ軽快な一本であり、ペリカンが“書く楽しみ”を広げる目的で生み出した、長年のベストセラーでもある。

一方のM600は、1980年代に「より現代的な手の大きさに合わせる」ために登場したモデルで、書き続けても疲れにくい安定感がある。

──つまり、M400とM600の違いは、単なる数字ではなく「どんな手に、どんな時間を共にするか」に直結するのだ。

ここでは、ペリカンの歴史を踏まえながら、手の大きさに合わせた選び方を整理していく。

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ペリカン「スーベレーン」シリーズの位置づけ

M400:1950年代から続くクラシックサイズ

M400は、1950年に登場した「400」をルーツに持つモデル。当時のままのサイズ感を今に伝えており、クラシックの息づかいを感じさせる。
全長は約125mm(キャップなし)、重量は約14gと軽快。小ぶりなため取り回しがよく、自然に手に馴染む一本である。

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M600:1980年代に生まれた現代サイズ

M600は、1985年にラインナップへ加わったモデルだ。M400の良さを受け継ぎながらも、手の大きい人や長時間の筆記にも耐えられるよう設計されている。全長は約134mm(キャップなし)、重量は約18g。数字で見るとわずかな差だが、手に取った瞬間に感じる「厚み」と「安定感」は明確である。

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ブランドの哲学

ペリカンは、常に「書く人の手に寄り添う」ことを大切にしてきたブランド。M400とM600が並んで存在するのは、その姿勢を物語る何よりの証である。

M400とM600のサイズ比較

モデル全長(キャップなし)重量軸径(太さ)
M400約125mm約14g約11.8mm
M600約134mm約18g約12.5mm

キャップを後ろに差した状態(ポストと呼ばれる)で使うと、M400はさらに軽快さが増し、M600は一層の存在感を放つ。同じ「スーベレーン」でありながら、実際に握ったときの印象はまったく異なる。

手の大きさと相性の目安

手が小さめ〜標準の方に合うM400

細身で軽いため、指先で軽やかに運ぶような感覚がある。短時間のメモや、手帳・ノートへサッと書き込む用途にぴったりの一本だ。

手が大きめの方に合うM600

ペン軸にほどよい厚みがあるため、しっかり握っても安定感がある。長文を書いたり、じっくり手紙を書くときでも疲れにくいのが特徴だ。

書く時間の長さでも変わる

手が小さい人でも、「長文を書くときはM600のほうが楽だ」という声がある。逆に、手が大きい人でも「普段使いにはM400の軽さが心地いい」と感じる人は少なくない。

実際に使って感じる違い

日記や手紙を書くとき

  • M400:小さな動きで軽快に筆が運べる。
  • M600:手全体で支えるため、ゆったりと安定した線が引ける。

カードやノートにメモするとき

  • M400:軽快さが強み。持ち運びやすく、外出先でも使いやすい。
  • M600:安定感はあるが、やや大きめで携帯には不向き。

インクの表情

ペリカンのインクフロー(インクの出方)は共通だが、握りやすさによって自然に筆圧が変わる。その微妙な違いが、線の表情にも豊かな差を生み出すのだ。

コラム:ペリカンのサイズ展開に込められた意味

ペリカンの「スーベレーン」には、M300からM1000まで複数のサイズが揃っている。その中でもM400とM600は、ちょうど中間にあたる“日常使いの定番”として位置づけられている。

  • M300:とても小ぶりで、携帯性重視。
  • M400:クラシックサイズ。軽快で扱いやすい。
  • M600:現代的な標準。最もバランスが取れている。
  • M800/M1000:太軸で重量感あり。落ち着いて長文を書くのに適する。

このように、同じデザインで複数のサイズが用意されているのは、実は万年筆の世界では珍しいこと。“手に合う道具を選んでほしい”というペリカンの姿勢が、そこにははっきりと表れている。

まとめ|ペリカンの一本と長く付き合うために

M400は「歴史を背負うクラシック」、M600は「現代に寄り添うスタンダード」だ。どちらもペリカンらしい上質な書き味を備えており、手の大きさによって“しっくりくる”最適解が変わってくる。

まずは、自分の手に合うサイズ感で一本を選んでみてほしい。その先に、色や字幅を選ぶ楽しみが静かに広がっていくだろう。

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